第五章 天界と天使たち2

   天使たちが外部の対象に興味及び視線を注ぐときには、彼らの心は内なるものの中に、つまり神聖な観念の中での表象に留められることになる。眼の前に現れている対象の中に彼らは、感覚の複合体として心に思い浮かんだ映像を見ている。

 たとえば、眼が青々とした草木を見ると同時に、驚くことに心は神的な知恵に関連する一群のあらゆるものを一つの融合体として見ているのである。

天使たちの織り成す躍動美

    これらを彼らは眼で見ると同時に神的な心で認知する。そうして彼らは、内的な喜びと外的な喜びとを同時に得る。愛はすべてに広く行き渡る万物を、全体的にも個別的にも照り輝かせるのだ。

 天界の全体は一つの普遍的な人体の形態をとって持続する。それゆえ、有機的な人体の各部位が協力し合うように、天使たちの織り成す相互的な愛が天界を生き生きと躍動させる原理となる。愛とは、自らを他者に与えようと願うことであり、自己ではなく他者に仕えることに喜びを感ずることである。こうした者が多くいるとき、そこに相互的な愛が生まれる。

天界で年齢を重ねることは若返ること
天界で年齢を重ねることは若返ること
天界で年齢を重ねることは若返ること

 天界に住まう者たちは、生命の春に向かって絶えず前進している。彼らは何千年であれ、年齢を重ねて生きれば生きるほど、ますます歓喜する幸福な春へと前進し、これが永遠に続いてゆく。年老いたり老衰で世を去った女性でも、神への信仰を持ち、隣人を愛し、夫との幸福な結婚の愛に生きたならば、天界で年を経るにつれて、青春の花盛りだった頃の美を回復し、地上で見られるどんな美の概念をも凌ぐ美へと進んでゆく。

 

   善意と愛こそ、この美の形態をとらせるものである。ひとことで言えば、天界で年をとることは若返ることなのだ。

 

 全天界で天使はみな同一の言語を持つ。彼らはどの社会に属していても、みな互いに理解し合っている。天界の言語は学ばれるものではなく、各自に生まれつき具わっており、彼らの情愛と思考そのものから流れ出ている。

 

 彼らの話し言葉の音調はその情愛に照応(大宇宙:大いなる存在と小宇宙の人間が呼応すること)し、音をいくつかの部分に分けた単語は、情愛から自然発生する基本的思考に照応している。こうした照応ゆえに言葉そのものが霊的である。なぜならその言葉は、情愛の響きであり、思考の語りかけだからである。